離婚と住宅ローン

第1 住宅ローンも財産分与の対象になります

結婚した時に離婚を予感している方はいらっしゃいません。

結婚している間は、できる限り、幸せになりたいと思うのが普通です。

幸せになるため、マイホームを購入されている方も多くいらっしゃいます。

 

離婚する際、それまで夫婦が共同生活を送るために作った財産を分ける必要があるため、マイホームをどう分けるかが大きな問題になります(詳しくは、「財産分与」の項目もご参照ください。)。

第2 住宅ローンに関する法律関係をご確認ください

一口に住宅ローンといっても、ローン会社との法律関係は様々です。

財産分与を検討する際、以下の項目が重要になります。

  • ① 住宅の所有者は誰なのか

  • ② 住宅ローンは、連帯債務なのか、連帯保証なのか

  • ③ 住宅ローンの主債務者は誰なのか

  • ④ 連帯保証型の場合、住宅ローンの連帯保証人は誰なのか

  • ⑤ 住宅ローンの抵当権は、どの範囲で設定されているか

  • ⑥ 住宅ローンの残額や毎月の返済額はいくらか

  • ⑦ 住宅ローンは、誰のどの口座から引き落とされるようになっているか

 

ご相談の際に、これらについてメモを作ってきていただくと、相談がスムーズになります。

仮に、上記①~⑦についてわからない場合は、住宅ローン設定時の契約書をすべてご持参いただき、念のため、お近くの法務局で建物や土地の登記簿謄本を取っていただくことをお勧めいたします(登記簿謄本の取得は、お近くの法務局にお電話いただくと、取得方法を教えてもらえます。)。

 

もちろん、初回相談の際に、①~⑦の項目を把握されていらっしゃらなくても、ご相談をお伺いすることはできますので、ご安心ください。

第3 離婚後の生活について

離婚後にどこで生活したいかとのご希望は、今後、離婚手続きをどう進めるかにかかわってきます。

それまでのマイホームで生活する場合でも、別の場所にお引越しされる場合でも、それぞれ、メリット、デメリットがあります。

いつ、どこで、どのように生活するかは、今後にかかわる重要な事柄です。

そのため、ご相談の際に、今後の生活についてのご希望や不安に思われていることについて、遠慮なくご相談いただければと思います。