DV・モラハラ
第1 男性によるDVについて
1 DVの構造について
残念ながら、日本では、「男は仕事 女は家庭」など、社会や家庭内での男女の役割について、固定的な考え方が根強く残っています。
また、残念ながら、家の外で働いてお金を稼ぐ方が家事や育児よりも価値が高いとの考え方が根強いようです。
そのため、外で働く男性の中には、妻に対し、当然のように、家事や育児や介護を分担させる上、自分より収入が低い妻を低く見ている方が多いようです。
特に、妻が夫より少ない収入しか得ていない場合、夫は家庭を維持するため、夫の意向を尊重します。
残念ながら、平穏な家庭生活を維持したいとの妻の気遣いにより、増長する夫は少なくありません。
最初は、妻をないがしろにする態度は、次に、言葉よる暴力につながり、性的暴力や経済的暴力につながり、最終的に進退に対する暴力に発展します。
暴力は、次第に進化し、激しさを増します。
そのため、今、ご自身がご家庭で振るわれている暴力がどの段階かで、すぐにその家庭から逃げるべきかどうかが変わってきます。
暴力は振る人間が悪いのであって、暴力を振るわれているあなたが悪いわけではありません。
取り返しのつかない事態になる前に、一人で悩むことなく、まずは、経験豊富な弁護士にご相談ください。
2 弁護士にご相談いただくメリットについて
弁護士は、守秘義務があるため、ご相談いただいたことは、決して、周囲にはばれません。
また、最終的に、どうされるかを決めるのは、ご相談者様ご自身です。
そのため、弁護士にご相談いただいたからといって、すぐに離婚をすすめるわけではありません(ただし、ご相談者様の身の危険が迫っている場合には、とりあえず避難することをおすすめします。)。
仮に、弁護士への相談後もすぐに別居や離婚の決心がつかない場合には、継続的な支援が期待できる窓口をご紹介することもできます。
現在、ご相談者様に収入がない場合でも、福祉制度を利用することによって、安心して別居を始めることができます。
夫の身体的暴力等により、ご相談者様やそのご家族の命や身体の安全が損なわれる現実的な危険性がある場合には、接見禁止命令をとることもできます。
ご本人やその家族の状況によって、おすすめできる方法は違います。
取り返しのつかない事態になる前に、一人で悩むことなく、お気軽にご相談ください。
3 弁護士にご相談されない場合のデメリットについて
接見禁止命令は、一般人の行動の自由を制限するため、裁判所は発令に慎重にならざるを得ません。
そのため、裁判所の接見禁止命令が出る見込みがないにもかかわらず、弁護士に依頼することなく、ご自身で手続きを取られた場合、裁判所から命令を棄却されかねません。
この場合、DV加害者は、裁判所から、被害者に接近することのお墨付きをもらえたと勘違いさせるリスクがあります。
また、ご自身でDV加害者と離婚に向けた協議をすることは、不利な条件で離婚を成立させるリスクがあります。
調停についても、調停委員がDV加害者に言いくるめられるリスクがあるため、お一人で申し立てられることはおすすめできません。
第2 男性によるモラル・ハラスメントについて
モラル・ハラスメントと呼ばれるものの多くは、そもそも、精神的なDVの一種として整理できます。
そのため、経験豊富な弁護士が、ご相談者様から丁寧に夫婦の実情を聞き取ることによって、単なる「モラル・ハラスメント」にとどまらない、多種多様なDVを主張立証できる可能性がありきます。
残念ながら、単なる「モラル・ハラスメント」の主張では、多くの裁判所を説得することは難しいといえます。
安易に、「モラル・ハラスメント」と片付けるのではなく、実際にどのような家庭内暴力が存在したのか、主張立証できる弁護士へのご依頼をおすすめいたします。
第3 女性によるDVについて
女性の社会進出が進んだ結果、夫より多くの収入を得る女性が存在します。
妻が夫より多くの収入を得ている場合、「男性のくせに」「稼げないくせに」「使えない」などの暴言による精神的な暴力に始まり、妻によっては身体的暴力に及ぶ方もいらっしゃいます。
ですが、「男は女より強い」との社会に根強く存在する思い込みから、男性によるDVの主張立証は、妻によるDVの主張立証より難しいといえます。
また、DVを主張した方が様々な利益を得ることができるため、一部の妻が、事実と異なるDVを主張する例も、残念ながら、存在します。
当事務所は、妻によるDVについて接近禁止命令を勝ち取った実績や、妻が事実と異なるDVを主張した案件について有利な解決を勝ち取った実績がございます。
妻によるDVや妻による事実と異なるDVの主張は、決して、恥ずかしいことではありません。
状況を詳しくお話しいただくことで、望ましい解決を探ることができるはずです。
一人で悩むことなく、お気軽にご相談ください。